先週の金曜日は
前日の木曜の暖かさから急転直下
真冬の気温の雨であったと存知ます。
金曜からの雨は月曜午前中まで残りましたが
お昼位からは路面もなんとか乾き~

青空も見えて参りました。

安売りしておりましたので~

フロントバッグに入れまして


いつもの処を走っておりますと

何故だか
妙に胸騒ぎのような感じが致しました。
嫌な感じが致しましたので

ユーラシアのギアを上げました。
友達のビッグがおります処へ着きましたが
いつもラチェット音を聞き取り
何処からか走って
自分のところへ現れるんです。
でも
来ないし~
姿も見えません。
「ビッグ~ビッグちゃ~ん」
って声をあげましても~姿は見えず
いつものお宅のお墓を見ますと
植込みの下に姿が見えました。
でも
直ぐ様子が変だ
って分かったんです。

もう
全然様子がおかしい

今まで見た事ない位
痩せてる

大好きな
猫元気へも
全く反応できない

大好きな筈の猫元気を手に
瞳孔が開いている
植込みから抱えて出しました。

恥ずかしながら
泣きながら
「ビッグ~ビッグちゃん」
と言う自分へ
この状態から
ピョン
って10cm位飛んだんです。

いつも
この高さまで~
ピョン
と来まして

全て抜けてしまって歯がない彼は
ペースト状の猫元気が大好きでした。
立てない状態から
10cm
全力で
最期の力で
自分の前で飛んで見せたビッグ~
もう
ダメかい?
もう
お別れかい?
もう
オレと遊んでくれないのかい?
嫌な感じの胸騒ぎは
ビッグが呼んでいたのかも知れません。
だったら
こうなるもっと前に
呼んでくれればいいのに
雨だってなんだって
行ったのに
水臭せ~じゃんかよ、
友達だろ?
オレとオマエは~そうじゃんかよ、ビッグ~

堂々としてたのに、
痩せ細って
もう
全然ビッグじゃなくなっちゃたじゃんかよ
ユーラシアを
今まで一度もない位踏み
一旦戻りまして
KPを
全開で踏み
ビッグの処へ戻りました。
もう夕刻も迫り
上空にはカラスがたくさん鳴いているんです。
友達のビッグを
カラスなんぞに
意地でも突つかせたりなんてしない
だって
ビッグは最期の力で
意地で
飛んで見せてくれたんです。

ユーラシアとKP
二台のオンボロ達も
ビッグの為に意地を張ってくれました。
間に合いました。

まだ息をしている

まだ
暖かい
でも
もう
お別れが近い
陽が落ちるまでこうしておりましたが
夜
ドタキャン出来ない別の仕事があり
このままずっと一緒にはいれない~
今の状況を
小学校と高校の同級生で
農獣医学部を出ております定正に電話致しました。
「だったら、ずっと暮らして来た処でそっとしてあげるのがいいよ」
「オレって酷い奴じゃねーか」
「そんなことない、野良でそこまでしてもらえるのは珍しいぜ」
と
定正から言われました。
ダンボールの箱に
寒くないようにスティロールシートをひき
その上にビッグを横たえ
タオルで包みました。
断腸の思いで
離れました。
そして
陽が落ちて暫く致しますと
また雨が降って参りました。
友達のビッグが
雨に~
冷たい雨に打たれて最期を迎えるなんて
胸が張り裂けそう
ビッグを可愛がってくれております
当クラブ・Kさんへ連絡させて頂きました。
「今から直ぐに行きます」
と
仰せ頂きました。
夜なのに
雨なのに
Kさんはビッグの処へ行ってくれたんです。
そして
Kさんが駆けつけてくれました時も
ビッグは~
呼びかけに返事をしたそうです。
可愛がって頂いておりましたKさんが着くまで
逝かずに
雨に打たれても
意地で
待っていたビッグ
「2140、残念ですが息を引き取りました」
と
Kさんより連絡を頂戴致しました。
ビッグ~
Kさんに看取って貰えてよかったな
意地張って待っててくれたんだよな?
オトコなら
意地を張れ、
って
最期に
友達としてオレに教えてくれたんだよな?
そうだろ
ビッグ!
Kさんはご自宅へビッグを連れて帰って頂き
身体を拭き
顔を整え

綺麗なタオルで包んでくれました。

そして翌日
仕事まで休んで頂きました。

Kさんのご自宅で
ご家族からも撫でて頂いたビッグ~
幸せ者で御座います。
Kさんには
埋葬までお手伝い頂いてしまいました。

ビッグが根城としておりましたお宅や

いつも
ピョン~って来た処のお宅
掃除をさせて頂き
僅かながらのお花を差し上げ
雨で御座いましたので
お線香は改めさせて頂く事と致しました。

夏の暑い日
よくビッグがいた大きな木の下に




北を頭にして

もう
これで本当のお別れだよ
今までありがとう
大好きだった猫元気
最期
食べられなかったよな?
向こうで
また沢山食べてくれよ

さよなら
大切な友達
ビッグ

オレは

多分

厳しい環境で生き抜くオマエに

オレ自身を

投影していたのかも知れないよ

自由に

生きているけれど

その代償として

諸々の苦労も引き受ける

ビッグ

オレ
生涯オマエの事は忘れないよ
今まで
友達でいてくれて
ありがとう

オレだって

あの10cmのジャンプに負けないように~
意地張り抜いてみるよ
次に生まれ変っても
また
友達になってくれよな!
オトコは意地を張るモンだぜ
の
オマエの遺言~
胸に刻んだぜ!!
Kさん、
感謝の言葉も御座いません。
本当に有難う御座いました。
小山博史
http://cspeed.jp
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